当社は、パシフィコ横浜で2022年11月30日(水)~12月2日(金)に開催された「APMC2022併設 マイクロウェーブ展2022」に出展しました。
多くのお客様に当社ブースにお立ち寄りいただき盛況の内に終了する事ができました。
この場を借りて御礼申し上げます。

今回は主に3つの展示をしました。ご紹介します。
 1.光空間伝送によるQAM/地デジ信号の一括伝送動態展示
 2.4GHz BW高線形性VCOモジュールの動態展示
 3.車載向け超高速光通信-10G車載光リンク- FOTの静態展示

1.光空間伝送によるQAM/地デジ信号の一括伝送動態展示

当社製品の超広帯域 (1-5GHz) FM復調ICの高感度・広帯域特性を生かし,QAM信号と地上波デジタルOFDM信号を一括して光信号を空間伝送する動態展示を行いました。

送信側のFM変調回路は市販電子部品を,FM復調回路に当社IC製品を使用しています。
また電気-光変換 (E/O),光-電気変換 (O/E) ICも全て当社開発品を使用しました。
前回のFOE2022との違いは、光信号を空間伝送で実現している事です。
広帯域のFM信号により256QAM信号と地上波デジタル信号を一括した光伝送の小型化/経済化を実現しており,多くのRF信号を一括伝送する光通信システムへの展開を目指しています。

動態展示には,ローデ・シュワルツ・ジャパン株式会社様の下記測定器を使用しました。
       ベクトル信号発生器          SMBV100B
       シグナル・スペクトラム・アナライザ  FSW26

下記は展示会で使用したパネルです。

2. 4GHz BW高線形性VCOモジュールの動態展示

当社製品の超広帯域FM復調IC(PH1013)と市販VCOを組合わせた4GHz BW高線形性VCOモジュールの動態展示を行いました。

線形チャープ信号を生成する4GHz BW高線形性VCOモジュールは、
市販VCO(4~8GHz)を1/2分周した信号を当社製品の広帯域FM復調IC(1~5GHz)にてF/V変換し、VCO制御信号にフィードバックしたモジュールです。
線形性の良い広帯域FM復調ICを適用したこの高線形性VCOモジュールは、単体VCOで約3%のLinearity error(帯域幅4GHz)を1%以下で実現しました。

本方式は、線形チャープ信号などの広帯域にわたり高線形性を必要とするVCOに適用できます。
適用するVCOは、回路形式を問いません。
またVCOと分周期の組み合わせ方で周波数範囲を任意に設定できます。

高線形性のVCOが必要な「Radar/Lidar」「Vital sensing」「無線通信」など機器の課題解決への貢献を目指しています。

下記は展示会で使用したパネルです。

3.車載向け超高速光通信-10G車載光リンク- FOTの静態展示

車載向け10G光リンクモジュール(FOT)を展示しました。
※FOT(Fiber Optical Transceiver)

この成果は国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の委託業務の結果得られたものです。
研究開発の実施体制として矢崎総業株式会社様、AGC株式会社様、国立大学法人宇都宮大学様と共同で実施しています。

当社は送信IC、受信ICの開発を担当しました。
FOTに搭載し車載環境で10Gbpsの光通信を実現するために
AEC-Q100 Grade2準拠を目標に開発しています。
現在は105℃の評価で10Gbpsの動作を確認済みです。
※AEC-Q100 車載用ICの品質保証をする認定基準の規格
※Grade2  -40℃~+105℃の使用温度範囲

お客様へ高温対応、小型・省スペース、耐屈曲性能を提案する事で、
産業機器の課題解決への貢献を目指しています。
下記は展示会で使用したパネルです。

最後となりますが
数多くの方とお話し並びに名刺交換ができた事で、
また少しでも弊社の事を知ってもらえた事は、大変価値ある展示会となりました。

次回は、2023年4月開催の「OPIE'23」、6月開催の「第1回COMNEXT(FOE)」への出展を予定しています。
また多くの皆様にお会いできるのを楽しみにしております。